ご高齢の方の歯科治療

①食べる（摂食・咀嚼・嚥下）

適切に噛み、飲み込む機能が低下すると、栄養摂取が困難になり、全身の健康に影響を与えます。

②呼吸する

鼻が詰まったり、口呼吸の習慣がつくと、口腔内が乾燥し、むし歯や歯周病のリスクが高まります。

③ことばを話す（発音機能）

歯や舌の動きが不十分だと、発音が不明瞭になり、会話がしづらくなることがあります。

④顔の表情をつくる

表情筋が衰えると、表情が乏しくなり、顔全体の印象が変わることもあります。

歯と歯周組織の変化

加齢により歯ぐきが下がり、歯の根が露出しやすくなります。そのため、根面むし歯や歯周病のリスクが高まり、歯が抜ける可能性も増えます。

唾液の分泌量の低下

加齢や薬の影響で唾液の分泌が減ると、口が乾燥しやすくなり、むし歯や歯周病のリスクが上がるほか、嚥下機能の低下や口臭の原因にもなります。

歯肉の炎症が起きやすい

歯石の付着や入れ歯の刺激によって歯ぐきが腫れやすく、出血しやすくなります。歯周病が進行すると、歯を支える骨が溶け、歯が抜ける原因になります。

入れ歯の適合が悪くなる

歯ぐきの形は年齢とともに変化し、入れ歯が合わなくなりやすくなります。合わない入れ歯を使い続けると、口内炎の原因となったり、噛む力が低下し、食事がしにくくなることがあります。

入れ歯の調整と作製

入れ歯は、適切に調整しないと歯ぐきに負担をかけたり、噛みにくくなったりするため、定期的なチェックが必要です。しっかり噛める入れ歯を使うことで、食事を楽しみ、栄養もしっかり摂取できるようになります。

インプラント治療

自分の歯と同じような噛み心地を取り戻せるインプラントは、入れ歯が合わない方や、しっかり噛みたい方に適しています。しっかり噛めることで、食事の満足度が上がり、健康な体づくりにも役立ちます。

口腔機能の維持・改善

噛む力や飲み込む力（嚥下機能）が低下すると、食べ物がうまく飲み込めず、誤嚥性肺炎のリスクが高まります。口腔リハビリを行い、口の筋肉を鍛えることで、噛む力や発音を改善し、健康的な生活を送ることができます。

訪問診療でできること

• 口腔ケア・クリーニング
• 入れ歯の調整・修理
• むし歯や歯周病の診察
• 摂食嚥下リハビリ（飲み込む力の回復訓練）
• など

訪問診療では、主に上記の内容を行なっています。お気軽にご相談ください。

美味しく食べる

• 適切な噛み合わせを維持し、食事を楽しむ。
• しっかり噛むことで、消化吸収を促進し、健康維持につなげる。

しっかり飲み込む

• 誤嚥を防ぐために、口の筋肉を鍛えるトレーニングを行う。
• 食事中の姿勢や食事内容にも気を配る。

楽しくおしゃべり

• 会話をすることで、脳を活性化させ、認知症予防にもつながる。
• 発声練習や口腔体操で、口の動きをスムーズにする。