歯を失ったとき、どのような治療方法を選ぶべきか迷う方は多いかもしれません。
特に「入れ歯」と「インプラント」はよく知られた選択肢であり、それぞれに異なる特長や魅力があります。
見た目の自然さ、噛み心地、治療にかかる期間や費用、そして将来的なメンテナンス性まで、多くの要素が選択に影響します。
どちらが優れているというよりも、ご自身の口腔内の状態や生活環境、希望するゴールに合わせて適切な治療方法を選ぶことが大切です。
今回は、入れ歯とインプラントの違いをわかりやすく整理し、それぞれのメリット・デメリットを踏まえた上で、どんな方にどの治療が向いているのかについて詳しく解説します。
入れ歯とインプラントにはそれぞれの魅力がある
入れ歯とインプラントは、歯を失った場合の代表的な補綴治療です。
どちらにも一長一短があり、患者様の年齢や健康状態、生活スタイルによって選択が分かれます。
「この方法が正しい!」というものはありませんので、まずは入れ歯とインプラントがそれぞれどのような治療なのかを知っていただいた上で、ご希望に沿った方法を選んでいただけたらと思います。
入れ歯は取り外しが可能な装置
入れ歯は、人工の歯と歯茎の部分で構成された装置で、食事のときや会話の際に機能的に使うことができます。
取り外しができるため、お手入れもしやすいのが特徴です。
低価格で作製できる保険診療の入れ歯から、患者様のこだわりに応じて作る自由診療の入れ歯まで幅広い種類があるのも入れ歯の魅力です。
入れ歯のメリット・デメリット
入れ歯は古くから使われている補綴方法で、現在でも多くの方が利用しています。
簡便さや費用面でのメリットがある一方、使用感や見た目などに課題を感じることもあります。
メリット
入れ歯は比較的短期間で製作でき、外科的な手術も必要ないため、体への負担が少なく済みます。
保険診療の範囲内でも作製できることが多いため、経済的な負担を抑えられるのも利点です。
高齢の患者様や全身疾患を抱えている方にとっては安心感のある治療といえます。
デメリット
入れ歯はどうしても違和感を覚えやすく、長時間の装着や食事の際に外れやすいこともあります。
また、強く噛むことが難しかったり、発音に影響したりするケースもあるため、慣れるまでに時間がかかる場合もあります。
見た目に関しても、部分入れ歯の場合は金属のバネが目立ってしまうことがあります。
入れ歯はこんな方におすすめ!
入れ歯は外科手術を伴わないため、全身疾患のある方や高齢の方に特に適しています。
また、骨の量が少ない方や、インプラント治療を受けるにはリスクがあると診断された方にも適しています。
生活の中でそれほど硬いものを食べない方や、治療費を抑えたいという希望がある場合も、入れ歯を選択するメリットは大きいでしょう。
インプラントは人工歯根を埋め込む治療法
インプラントは、顎の骨にチタン製の人工歯根を埋め込み、その上に人工歯を装着する方法です。
天然歯に近い噛み心地や見た目を再現できるのが魅力であり、最近では選ばれる方も増えてきました。
インプラントのメリット・デメリット
近年、より自然な噛み心地と審美性を求めてインプラント治療を選択する方が増えています。
ただし、高度な技術と継続的なメンテナンスが求められる治療でもあります。
メリット
インプラントは顎の骨に固定されているため、しっかりと噛むことができ、入れ歯に比べて食事が楽になります。
見た目も天然歯に近いため、笑ったときの印象や自然な会話が可能です。また、周囲の歯に負担をかけないことも、インプラントならではの特徴です。
デメリット
インプラントは外科手術を伴うため、一定の体力や全身の健康状態が求められます。
また、保険が適用されないケースが多く、治療費が高額になる点もデメリットといえるでしょう。
さらに、定期的なメンテナンスを怠ると、インプラント周囲炎といったトラブルが起こる可能性もあるため、長期的な管理が欠かせません。
インプラントはこんな方におすすめ
インプラントは、見た目の美しさや噛む機能をできるだけ天然歯に近づけたい方におすすめです。
全身状態が良好で、顎の骨の量も十分にある方であれば、高い満足度が得られる治療法といえます。
また、仕事や生活上の場面で見た目を重視したい方や、人と話す機会が多い職業の方にとっても、インプラントは良い選択肢となります。
将来的に長く安定した補綴物を使いたいという希望がある方には、とくに適している方法です。
希望するゴールに向けた治療を選択しましょう
歯を失ったあとにどのような治療を選ぶかは、単なる「機能の回復」だけでなく、「どのように生活していきたいか」にも関わってくる重要な選択です。
入れ歯にもインプラントにもそれぞれの良さがあり、どちらが絶対的に優れているというものではありません。
治療にかかる時間、費用、日常生活への影響、そして将来的な安心感などさまざまな視点からご自身の希望を明確にし、信頼できる歯科医院で丁寧に相談したうえで、自分にとって最適な方法を見つけていくことが大切です。
