【ブログ】8020運動とは
京都市西京区の井上歯科診療所では、気軽に相談できる地域の歯科医院、そして患者様のお口の健康を見守り続けるかかりつけ医として、虫歯や歯周病の治療だけでなく、それらを未然に防ぐ“予防”にも力を入れています。
小さなお子様からご高齢の方まで、ファミリー単位でお口の健康をお守りいたしますので、気になることがあれば何でも気軽にご相談ください。
本ブログでは、そうした皆様のお口の健康に役立つ様々な情報をお届けして参ります。
今回のテーマは“8020運動”についてです。
8020運動とはどんな運動なのでしょうか?
8020運動とはどんな運動か、ご存知でしょうか?
8020は「ハチ・マル・ニイ・マル」と読み、8020運動は「80歳になっても20本以上の自分の歯を保とう!」という運動のことを言います。
8020運動は1989年(平成元年)から厚生労働省(当時は厚生省)と日本歯科医師会により推進されており、1998年の調査では80歳の方の残存歯数は約8本、残存歯が20本以上ある方は約15%という状況でしたが、2017年の厚生労働省による発表では、8020の達成者は約50%まで上がっています。
しかしながら、予防歯科の進んでいるスウェーデンでは80%の国民がすでに達成していることもあり、目標とする値が低いという考え方もあるようです。
20本以上歯を残すことを目指す理由は?
8020運動を推進し、80歳になっても20本以上歯を残そうと呼びかけているのは、生涯自分の歯でよく噛み、食事の楽しみを味わえるようにという目的、願いがあるからです。
残存歯数が20本あれば、食品のほとんどを容易に咀嚼できると言われており、ほぼ満足のいく食生活ができると考えられています。
このように食べ物をよく噛めるということは、お口の健康だけではなく、次のような全身への有益な効果にもつながると期待されています。
・噛むことで唾液の分泌が高くなり、消化がしやすくなることで胃腸の負担が軽減される
・よく噛むことで脳が刺激を与えられ、働きが活発になり、認知症の発症リスクが減少する
・歯を失う大きな原因となる歯周病を予防することで、脳梗塞や心筋梗塞など重大な病気の予防につながる
・唾液の中には発がん性を抑える働きがある成分が含まれているので、よく噛むことで唾液の量が増え、がん予防が期待できる
ご自分の歯が残っているほどよく噛むことができますが、欠けた部分は義歯などで補い日々の食事を楽しみ、高齢になっても健康で豊かな生活を送りましょう。
8020運動を達成することを目標に、予防歯科に定期的に通院されることをおすすめします。